休日出勤が多くて辞めたい転職成功者の例

働き方・労働環境

『休日出勤が当たり前な会社』

『休日出勤が多い。ふざけるな!転職したい!』

『自分だけ休日出勤ばかりさせる。辞めたい』

 

 と、プロジェクトの内容次第では納期が迫り、休日出勤を余儀なくされる事があると思います。もしこれが年に数回程度であれば良いが、何度も行われれば嫌気がさして来ると思われます。

 

 会社に労働環境の改善を訴えても『では納期までに終わるの?』などと言われ、結局改善せず、どちらかと言えば改善を訴えた社員を白い目で見てくる事がある為、おかしい事が言えない職場である場合もあります。おまけに社員の人達も『俺が若い頃は・・』と徹夜や休日出勤をしてきた自慢までしてくるとこの会社で働き続けたらどうなるのか、という恐怖すら感じます。

 

 非効率な仕事ばかりやらされ、改善の見込みもなく、更に将来性もないのであれば、別の会社に転職したいと考える人もいるかもしれません。ここでは実際に休日出勤の多い会社で働き、無事、完全週休二日制の会社に転職する事が出来た社員の視点で、休日出勤の多い会社から脱出する方法について述べたいと思います。

 

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休日出勤が多い会社を辞めたいと思っている人の転職理由

 

『では今の会社を辞めようと思っている理由を教えてください』

 

 俺はSESとして働いているプログラマーだ。今は分け合って、とある企業の転職面接を受けている。今の会社を辞めようと思っている理由。まぁ、面接で良く聞かれる質問だ。この場合、会社の愚痴ばかりで答えるのではなく、会社の待遇に不満を覚えつつ、改善の見込みがなく、だからこそ別の会社に転職するべきなのでは?と会社を辞める妥当性について述べないといけない。だから俺の場合、今の会社の労働環境が如何に改善されないのか、その辺について述べようとしていた。

 

 ーーー1か月前

『今週の土日、出られる?』

 

 またか、と俺は思ってしまった。俺は大手システム開発会社に勤めるSESのエンジニアだ。現在、本現場では2年ほど働いているが、納期が迫る度に時間が足りず、深夜残業、または休日出勤など求められ、本来契約に無かった時間外労働をさせられる。

 

 これは1度や2度の話ではない。この会社の場合、スケジュール管理はするのだが、そのやり方があまりにも酷い。例えばシステム開発においてはテストは必要なのだが、問題が発生した場合の余分な時間をいつも確保していない。その為、問題が発生した場合、その対応が必要なのだが『お客さんにはこの日までに納品すると言っているから納期は伸ばせない』と言われ、時間の確保が出来ない。だから本来のスケジュール外の時間帯で何とかするしかなく、それが深夜残業や休日出勤の問題を発生させる。

 

 これを聞くと『なら次のスケジュールを組む際、問題発生時の余分な時間を確保すれば良いのでは?』と思うかもしれない。しかし上の連中はバカなのか『このくらいの時間が空くのならこんな機能追加出来ない?』などと言ってきて、当初予定されていなかった余計な仕事を作ってくるのである。つまり余分な時間をエラー発生時の対応時間として見てなくて、より機能を充実する為の時間としか上の人達は考えていないのである。ちなみにそれを訴えても『でも前回、このスケジュールで出来たよね?』と言ってくる。つまり社員が違法労働して結果を出しているのに、それを知らずに言ってくる。ちなみにある社員は『スケジュール時間外でも働いているのです』と言ってくれたのだが『そんな話は聞いていないが』と言って知らんぷり。最早、違法労働として訴える以外方法がないのでは?と思ってしまう。

 

 ちなみに派遣元である俺の会社にも一応、労働環境の改善を訴えたが『なんとかならない?』と営業担当から言われ、頼りにならない。もともと営業がこの仕事を取ってきて『○○君にしか出来ないから、お願いしている』と言われ仕方なくやっている身だ。要は自分が好んでこの仕事をしているのではなく、営業が結果を出す為に安易に短期間で、かつ安い値段で引き受けてくる為、そのツケを現場のエンジニアが支払う形になっている。

 

では現場に訴えれば休日出勤が是正される可能性はあるのか?

 

 日本では過労や長時間労働の問題がある度に会社に労働環境の改善を訴えるが、正直、この会社の場合、一過性に過ぎない。

 

 例えばとある大手で長時間労働による自殺が起こった際、残業禁止の取り組みがあったが、1週間で元の労働環境に戻った。その理由として一度組んだスケジュールで変えるのは難しく、次期のスケジュールで見直そうという話になった。

 

 そして次期のスケジュールを組む際、残業禁止のスケジュールで組もうとしたが『君はそれでちゃんといつもの納期で行う事が出来るの?いや、出来るんならいいだよ?』と言ってくる。要は労働環境の改善は大事だけど、それで結果が出なかったら誰が責任と取るんだい?と言ってくる。要は俺のような派遣エンジニアの場合、権限がないから変えられないし、上も変える気がないというわけだ。

 

 そして最悪なのは残業禁止の1週間の間、確かに1週間は定時帰りになったのだが、実態は定時になったら帰らせられ、そして残っている仕事は近くのファミレスで行う形にするか、朝早く来て、済ませる形になっていた。俺もその中の一人なのだが、夜と朝、そのファミレスを覗くとほとんどがウチの社員だったのは笑えた。最早、この会社は国が労働環境改善を訴えても、そのしわ寄せを現場の社員に押し付ける姿勢は変わらないと見た。

 

 そんな労働環境では不満に感じる社員が多く、離職率が高いのでは?と思うかもしれない。しかしウチの会社の場合違った。

 

『俺が若い頃は徹夜したり、休日出勤は当たり前だったぞ』

 

 これは俺の上司の言い分だが、どうも感覚がマヒして、どちらと言えば長時間働く事が当たり前だと思っていた。そしてこれは俺の上司だけでなく、大抵の人達は長時間労働や休日出勤が当たり前だと思っていて、この現状におかしいと感じている人はいない会社になっていた。

 

 しかしこのように長時間労働や休日出勤が公認されているのに、会社ではそれを認めない姿勢になっているのも働きづらい原因にもなっている。例えば過去に5日間(40時間)で出来た仕事があったとしよう。しかしその実態は土日出勤や8時間勤務を行っていない場合の計算で、実際は80時間以上かかっていた。しかし現場の監督官はそれを『以前は5日で終わらせていたのに、今回も5日で終わらない理由って何?』と聞かれて、スケジュールの組み方に不備があるのでは?と詰められる。

 

 当然、過去の言い分と同じように『そんな報告受けていないし、タイムカードを見る限り、定時で帰っているじゃん』と言われ、過去のスケジュールや予算で組まれるから、長時間労働不可避になる。その為、この会社にいると何時まで経っても休日出勤不可避のスケジュールで働かされる為、体を壊すリスクが常に隣り合わせになっている。

 

 と、このように会社の労働環境に色々と問題があるが、もし面接で今の会社の理由を辞める理由について聞かれた場合、以下の内容について話した方が会社を辞める理由として妥当になってくる。

・管理職の改善の意識の低さ

・営業が納期や予算を決める為、妥当なスケジュールが組めない

・実際に改善を訴えた社員への待遇が悪くなった事例

 

 そして転職したい理由として『この会社で働き続けても非効率な仕事ばかり学ぶ事になる為、私としては将来、プロジェクトを管理する立場になった際、どのように良いシステムを作り上げるかだけでなく、社員の労働環境についても視野に入れられるマネジャーになってみたいです』と将来の目標についても触れられれば良い。

 

 これを言うと『なぜ社員の労働環境も改善出来るようにした方が良いと考えているのですか?』と聞かれる事がある。実際、結果を追求する企業からすると、労働環境の改善は二の次にする所がある為、それがいけないと言えるような社員でないと、中々この手の言い分は通じない。だから俺の場合、以下のように答えた。

 

『社員の労働環境を改善しないと優秀な社員が定着せず、会社にとってプラスになりません』

 

 これは俺の現場で実際にあった出来事だが、労働環境は悪いと優秀な社員であればあるほど転職を考えるようになる。実際、俺の現場ではシステム開発の中枢を支えてきた優秀な社員がいたのだが、長時間労働や休日出勤がたたり、過労で長期入院。結果、別の会社に転職する事になった。

 

 その結果、ろくな引継ぎ業務が行われず、次のシステム開発においては大きな障害が残ったまま納品する事になる。そしてそれは次期のシステム開発でも同様で、正に優秀な社員に依存していた体制になっていたわけだ。

 

 こんな悪循環が起きると現場では転職出来るスキルを持つ社員は離れていく。そして残るのは転職出来るほどの経験やスキルを持ち合わせていない社員ばかり残る為、現場は混乱する。しかし上の管理職の人達は『派遣で優秀な人を雇う』と言って、まぁ、俺のようなエンジニアを雇うわけだが、それでも業務内容を正しく理解しているわけではない為、限界がある。

 

 劣悪な労働環境は別の離職率の要因を高くする。例えば今の現場のように失敗すると遅れが生じる現場だと皆、おかしい部分について声を上げなくなる。実際、俺の現場ではデグレやエラー発生時、『なぜこの問題に気づかなかったのか?』と振り返り作業を行うのだが、実際のところ、社員はその問題に気づいていたのだ。しかし問題提起すると『なぜその問題に気づかなかったのか』と改善策より責任追及の場に変わる為、皆おかしくても声を上げず、どちらかと言えばそのエラーを報告せず、勝手に独自で修正するなどという問題が横行。その結果、勝手にデータが消えるなど余計な不具合が発生し、トラブルが続出していた。

 

 他にも長時間労働により家族との時間を設ける事が出来ず、育児を手伝わない夫、または休日に子供と遊べない夫などと言われ、家族仲が持てない人も現れる。結果、家族より転職を勧められ、これも優秀なエンジニアが定着しない1つの要因になっていた。

 

 その為、面接では労働環境の改善は以下の問題を解決出来、長期的なシステム開発を行う上では必要不可欠と述べた。

・不正に手を染める

・家庭と仕事と両立出来ずに退職

・優秀な社員はもっと良い環境を目指して退職。

 

休日出勤が多い会社から抜け出す転職方法とは?

 とこのように劣悪な労働環境をある程度言えると、聞いている面接官は『転職した方が良いね』なんて話になる。だから退職する妥当性については申し分ない。

 

 ただここで肝心となるのは『転職先の選定』と『志望動機』だ。

 

 仮に土日の休日出勤による振り替え休日や過労による休みで転職する時間が増えても、また同じように長時間労働不可避の会社に転職しては意味がない。良い転職先を見つける為には日頃から情報収集に励まないといけない。

 

 しかしこれは俺も困っていた事だが、深夜帰りで最早転職する時間などない。まぁ、電車内の移動時間で転職先を調べたり出来るが、仕事疲れの中、真面目に調べる気力などない。俺が真剣に転職しようと考えるようになったのは長時間労働が原因で電車のホームで一夜を過ごしたり、または寝ている最中に涙が止まらなくなるなどの明らかに精神に異常をきたしていると悟った際にやる気が起きたから、俺の場合、色々と考えた末、転職会議のような口コミサイトを利用した転職活動を行う事にした。

 

 この口コミサイトを利用した転職サイトとはどういう意味か?世の中には色々な転職サイトがあるが、中にはその企業で働いた退職者が自分が働いた会社がどんな企業なのかコメントを残して、別の企業のコメントを見る事が出来る転職サイトがある。だから俺の場合、会社に対する不満が溜まっていたわけだから、愚痴をつぶやくような形で口コミサイトを利用した。そして意外にだが、この書かれているコメントが志望先の選定やら、志望動機の構築に役立っている。

 

 例えば仮に面接で『どうして弊社を志望したのですか?』と聞かれても『御社の口コミサイトを見たのですが』という形で評判の良さを売りに志望先の候補を選定したと言える。

 

 俺自身、今の会社の労働環境に問題があって転職するわけだから、この転職はどちらかと言えばブラック企業からの脱却の意味合いが強い。そして出来れば労働環境の改善、または社員の事を大事にしてくれる会社に就職したいから『口コミで資格支援制度やワークライフバランスを重視した福利厚生があると書かれていた』と言えば、何とかなる。そして最後に『非効率の現場で苦労したので、私自身、今度は業務の改善や業務負担を減らす事が提案出来るエンジニアになってみたいと思っています』と業務系アプリの開発に力を入れたいと言ったら、俺の場合、内定を貰った。

 

 おまけに志望先の選定においては長時間労働や休日出勤が多い企業の特徴を言えると有利に進んでいく。例えば休日出勤が多い会社の特徴として以下のモノがある。

・納期を決めるのは現場の人達ではない

労働環境改善の意識が低い

・安価で使えない商品を販売している

 

 確かに俺の今の現場を思い起こしてみると、営業が取ってきた案件を見て『納期は〇月まで、そして予算はこのくらいです。ギリギリ何とかなりますね』と平気で言ってきた。その後、現場の俺にこの予算内で収まるようギリギリの人数で、ギリギリの期日で予定を組み、何とかプロジェクトを組むなどという事が起こった。要は薄利多売のビジネスをしているわけだ。

 

 おまけに労働環境の改善もされない。これは転職した後に気づいたのだが、システム開発においても自動化出来るシステムがあり、これがあるとテストやルーチンワークなど早く処理する事が出来る。しかし前の職場ではそれがなく、全て手作業で行われていた為、余計な時間がかかっていた。ちなみに過去にもテスト業務効率化の為、自動化システムの開発を行っていた社員がいたのだが、それを他の社員に使いまわしたり、または標準化する話にはならなかった。責任者曰く『どういう構造で出来ているか分からないし、それで不具合が出たらどうするの?』だった。

 

 おまけにそれで独自の業務効率化システムを作っても『じゃあ、次はこれを作ってよ』と余計な仕事が出来、思い付きで開発をさせられる事があった。要は業務全体を見て、効果的な改善を行うべきはずが、個人ベースで開発を行い、しかも相手の業務をあまり教えず『このデータを入れたらこういう風に出力してくれ』などという曖昧な指示で終わらせる事が多々あった。要は仕事が出来ると余計な仕事が押し付けられ、あまつさえ曖昧な指示で責任まで背負わされるとなれば、誰も改善の声を上げなくなる。

 

 とこのように長時間働かざる得ない環境の特徴を知ると、口コミサイトでもどんな内容を見れば長時間労働ではない環境なのか見極める事が出来る。実際、口コミの内容を見てみると

『営業が勝手に取ってきた案件を現場のスキルを加味せずに勝手にスケジュールを組んでくるから現場は何時も疲弊している』

『あまり人気のない商品ばかり売らせてくるから、近隣の人達は買ってくれないし、その為、遠方の人達に売り込む事になる。結果、移動に長時間かかるし、商品説明にも時間がかかる。おまけに当然不具合が出るからアフターフォローの時間がよい一層かかるし、売れれば売れる程忙しくなる』

『社長が「IT化の時代だ!」と言って業務効率化のシステム開発を外部に委託したのだが、どうやら認識のずれがあったらしくあまり使えないシステムが導入される。費用もかかり、おまけにそのツケを自分達に支払わせようとしてくるから、今では使えないシステムで長時間働かざる得ない』

 

 など色々と載っている。こういうのを見るとどんな会社が俺と同じような長時間労働を強いらせる企業なのか分かる為、ブラックではない企業を見極める上では便利だ。

 

 おまけに転職時、『口コミサイトのコメントを見て、評判が良かったので志望しました』なんていれば説得力があるわけだし、電車のわずかな時間でも見つけられるので、休日出勤から抜け出したい場合、この手の情報を活用するのも便利だ。

 

 だからこそ、今の現状から抜け出したいのであれば、先ずは良い企業の選定から始めてみるのも良いと思う。それで良い企業を見つけると『ここに転職出来るよう頑張るか』となり、アピール内容の意識的に身に着けるようになる。それ傍ら、自分の会社の悪い部分を見つけ、退職理由の妥当性を練るのも1つの手だと俺は思う。

 

 

 

 

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