『美容師を辞めたい。異業種に転職したい!』
『20代美容師だけど向いていない。辞めたい』
『女性美容師だけど辛い。辞めたいけど出来ない』
この記事を読んでいる方はもしかしたら美容師の働き方や将来性などに疑問を持つ、または完全な異業種で働きたいと考えている人かもしれません。
美容師を辞めたいと思う事象として、例えば長時間勤務や対人関係のストレス、技術的な壁など、美容師特有の問題に直面しているかもしれません。
ただ仮に本気で美容師を辞めたい場合、次の転職先を見つける事が必須となります。また再び「辞めたい」と思わない為には、自分にとってより良い職場選びが重要となります。
具体的にどうやれば良いのか?ここでは実際に美容師を辞めたい場合、有力な転職先の見つけ方、退職理由や志望動機などの作り方など、辞めたい気持ちに対し、どのように向き合えば良いのか?その方法について説明しております。
面接で言うべき「美容師を辞めたい理由」の例
美容師の職を離れたいと考えているならば、どうしてそのように思うのかを明確に理解しておく事が重要です。
実際、面接時には退職理由を聞かれます。たとえその理由が人間関係のトラブルであっても、その次には
「それなら、なぜうちのサロンを選んだのですか?」
と続く質問で、退職理由と志望動機が繋がっていなければ、説得力のある応答は難しいでしょう。
その為、美容師を辞めたいと思っているなら、なぜ新たなサロンを目指すのかが分かるような退職理由を用意する必要があります。
具体的な表現はどのようなものがあるのでしょうか?以下に3つのパターンをご紹介します。
新たな技術やトレンドを学びたい
志望動機: 「私は美容技術の新しいトレンドを続けて学び、時代に合ったサービスを提供したいと思っています。あなた方のサロンが常に最新の技術を導入し、革新的なスタイルを提案している事に、大きな魅力を感じています」
退職理由: 「現在のサロンでは新しい技術を習得したり、最新のトレンドを追う事が難しい状況です。より広範で新しいスキルを身につけ、専門性を深める為に、転職を考えています」
リーダーシップを発揮しサロンを統括したい
志望動機: 「リーダーシップを発揮し、サロンの運営に携わる事に興味があります。貴社の多角的な業務やその運営方法は、私が成長する為の理想的な環境を提供してくれると思っています」
退職理由: 「現職では単に施術するだけで、サロン全体の運営やリーダーシップを発揮する機会が限られています。リーダーシップ能力を伸ばし、より大きな影響力を持つ為に、転職を考えています」
エステティック分野でスキルアップしたい
志望動機: 「エステティックの分野でスキルアップし、その領域での革新を目指しています。貴社がエステティック分野で革新的なサービスを提供している事が、私の最大の志望理由です」
退職理由: 「現在のサロンでは汎用的な美容サービスを提供していますが、特定の分野に深く取り組む機会がありません。エステティック分野への専門的な取り組みをする為、転職を決意しました」
これらの例は同じ志望動機ですが、大まかには新たな技術の習得、リーダーシップの発揮、特定分野への貢献の3つに分けられます。
美容師を辞めたいと思っている人の中には、給与の問題や長時間労働、人間関係の問題を挙げる人もいますが、単に現職を辞めたいのではなく、次の職場で何を達成したいのか?という将来志向の強い退職理由を用意して面接に臨む事がおすすめです。
美容師を辞めたいと感じているあなたへ、次の職場の探し方
美容師として働く中で、仕事に対する疑問や不満が生じ、辞めたいと思う瞬間がある事でしょう。それでも、これからのキャリアをどう進めるべきか悩むのは自然な事です。
「ではあなたが辞めたいと思った理由が、私達のサロンには存在しないと感じたのはなぜですか?」
これからの転職活動で、こんな質問をされる可能性があります。
答えに困るかもしれませんが、そのような状況でも確信を持って回答出来る方法があります。それは、「転職口コミサイト」を活用する事です。
転職口コミサイトとは、実際に働いていた退職者が、その企業の環境や福利厚生について投稿した口コミを閲覧出来るウェブサイトの事を指します。以下に、美容師業界で働いている人々からの口コミを3つ紹介します。
技術の磨き方
「このサロンでは様々なスタイリング技術やカラーリング技術を磨く事が出来ます。上司や先輩からの丁寧な指導があり、自身の技術力を向上させる事が出来ました。常に新しい技術を取り入れる事を奨励している環境なので、スキルアップが可能です。」
お客様とのコミュニケーション
「このサロンではお客様一人ひとりとしっかりとコミュニケーションを取る事が求められます。それにより、お客様の希望を理解し、満足度の高いサービスを提供する事が出来ます。またお客様からのフィードバックを受け取る事で自分自身の改善点を見つける事が出来ます。」
チームワーク
「ここではチームワークを重視しています。互いに助け合い、知識や経験を共有する環境があります。それが良い結果を生み出すだけでなく、楽しく働く事が出来ます。」
上記のようなポジティブな口コミがある企業を選ぶ事であなたが辞めたいと感じる理由が存在しない職場を見つける事が出来ます。
しかし口コミサイトには悪い評判も存在します。以下に、美容師業界で働いている人々からのネガティブな口コミを3つ紹介します。
「このサロンでは技術を磨く為の教育機会がほとんどありませんでした。新しい技術を学ぶ事が出来ず、自分の技術が停滞してしまったと感じました。」
「過度の売上目標や厳しい勤務時間により、お客様とのコミュニケーションに集中する事が出来ませんでした。お客様の満足度を第一に考える事が出来ない環境では美容師としての信念を持つ事が難しいと感じました。」
「このサロンではスタッフ間の競争が激しいです。その結果、チームワークが乏しく、働きづらい環境でした。お互いに支え合う事なく、一人で仕事をこなさなければならない状況にストレスを感じました。」
このように、ネガティブな口コミも参考にし、自分が辞めたいと思う理由が存在する企業を避ける事も大切です。
そして面接で「なぜ私達のサロンを選んだのか?」と聞かれた際に、「口コミサイトでの評判が良かったからです」と答える事であなたの誠実さを面接官に伝える事が出来ます。
美容師を辞めて異業種に転職したい場合
美容師から異業種へ転職したいとお考えのあなた。美容師の経験は、異なる職種でも活かす事が出来ます。
美容師を辞めたいと考える一方で、異業種転職の可能性について疑問を抱くかもしれません。しかし美容師のスキルを活かす事が出来る業界は多く存在します。例えば次のような業界が挙げられます。
- ファッション業界
- 化粧品・美容業界
- 映像・メディア業界
異業種への転職を成功に導く為には、面接官が気になる志望動機を的確に伝える事が重要です。
以下に、ファッション業界、化粧品・美容業界、映像・メディア業界への転職を成功させる為の、説得力のある志望動機を提案します。
ファッション業界
「美容師としての経験を通じて、ファッションと美容が密接に関連している事を実感しました。ファッション業界で働く事により、トータルコーディネートの視点から美を提供する事に強く興味を持っています。具体的にはヘアスタイルだけでなく、ファッション全体で人々の自信や魅力を引き出す役割を果たしたいと考えています。」
化粧品・美容業界
「美容師として培った知識と技術を、より深く追求したいと思い、化粧品・美容業界への転職を考えています。特に自分自身の美容知識と経験を活かし、化粧品やスキンケア商品の開発やマーケティングに関わる仕事に強い魅力を感じています。この業界で働く事で美と健康を追求する人々の為に新たな価値を創造する事が出来ると考えています。」
映像・メディア業界
「美容師の経験を活かし、映像・メディア業界で働きたいと希望しています。ヘアメイクの技術は、映像作品のクオリティを高め、視覚的な表現を豊かにする重要な要素だと考えています。映像・メディア業界で働く事により、自分の技術を活かして、様々な表現を可能にする仕事をしたいと思っています。」
美容師を辞めて異業種に転職したい場合【まとめ】
美容師から異業種への転職は、新たなキャリアの可能性を開くチャンスです。しかしその一方で新たな業界への明確な志望動機と情熱が求められます。ファッション、化粧品・美容、映像・メディアといった業界では美容師としての経験が大きな強みとなりますが、それぞれの業界特有のニーズや挑戦に対する理解も必要です。
転職成功の鍵は、自身のスキルと経験をどのように業界の要求に合わせてアピールするかにあります。
転職エージェントの利用を通じて、市場の動向や各業界の求める人材像の情報を得る事が出来ます。専門的なサポートを利用し、自身のキャリアビジョンを明確にする事で異業種への転職を成功に導く事が出来ます。
美容師を辞めたいのに辞められない場合の対処法
美容師として働いていて、いざ転職したいという思いが生まれた時、様々なトラブルが立ちはだかる事もあります。
その中でも特に頭を悩ませるのが、退職を阻む「引き止め」です。
例えば上司に退職の意向を伝えたところ、
「お前が辞めるとお客様に困惑が広がる。よく考え直せ!」
と、お客様への影響を理由に退職阻止を図ったり、
「転職先にお前のマイナス面を伝えておくからな」
と、転職先への風説の流布をほのめかしたり「辞めるなら後任を見つけてこい!」「引き継ぎの相手が見つかるまで待て」といった退職を遅らせる理由を挙げる事もあります。
こういった事態に直面すると、退職を為らう事もあるかもしれません。しかし日本の法律では退職の意思を示した場合、それを妨げる事は認められておらず、裁判になれば法律があなたを守る事を理解しておきましょう。
そこでどんな退職阻止策を会社がとってきても、それにどのように対処すべきか、役立つ法律知識をご紹介します。
美容師として転職したいと思ったときに知っておくべき法律知識
日本の労働法では労働者が自由に雇用契約を解除する権利が保障されています。退職を阻止する様々なケースに対して適切に対応する為には、法的な根拠を理解する事が大切です。
-
お客様への影響を理由にした引き止め: 退職によりお客様に混乱が起きる可能性があっても、退職を阻止する事は法的に認められていません。労働者は2週間前に退職の意思を伝える事で原則として契約を解除出来ます。またお客様に損害が発生したとしても、その責任は企業が負い、退職した美容師自身が訴えられる事は原則的にありません。
-
前職の人間からの脅迫: 前職の上司や同僚が「転職先にマイナス情報を流す」と脅して退職を阻止する行為は、名誉毀損やプライバシー侵害にあたり、刑法や民法で禁じられています。また元社員の情報は個人情報保護法の対象となる為、私的な理由で情報を流す事は法律違反です。
-
退職届の受理拒否: 退職届は法的な効力を持ち、提出した時点で効果が発生します。受理を拒否された場合でも、退職の意思表示は有効で、内容証明郵便などを利用して公的に退職の記録を残す事が可能です。
-
引き継ぎの妨害: 引き継ぎは業務の円滑な進行の為に重要ですが、これを理由に退職を不当に遅らせる事は認められていません。2週間の期限を遵守していれば、退職する事は可能で、それにより何らかの損害が生じたとしても、後任者や企業の責任となります。
なお、辞めたいのに辞められないという状況に陥った場合、退職代行の利用も考えられます。
ただし、退職代行を利用する際は、法律を適切に適用出来る弁護士や労働組合が存在する事を確認しましょう。そうでないと詐欺に遭う可能性もあります。
また「2週間前に退職の意思を伝える」という制約から「パワハラやハラスメントを受ける」と懸念する人もいるかもしれませんが、有給休暇がなくても欠勤してしまう方法があります。
その為、退職代行の担当者を通じて退職の意向を伝え、そして2週間は欠勤扱いとなり一度も職場に足を運ばずに退職する事も可能です。具体的な対応は、退職代行の担当者と相談して決定しましょう。
美容師を辞めたい場合の解決策【まとめ】
いままでの我々の議論を簡潔にまとめると、美容師を辞める事を考えている方々には以下の3つのステップが必要です。
-
退職を希望する理由を明瞭にする: あなたが美容師から他の職種へ転職する為の最初のステップは、辞めたい具体的な理由を理解する事です。具体的な理由を把握する事で求人面接で説得力のある退職理由と志望動機を提供出来、自身のキャリアの方向性を見つける事が出来ます。
-
他業種への転職プランニング: 美容師の経験やスキルを他業種の転職に生かす為には、それらをどのように売り込むかが重要です。自身の美容師としての専門知識を活かしながら、新たな業界への適応力を見せる為の戦略を練る必要があります。また潜在的な業界を特定し、各業界のニーズを理解する事も重要です。
-
“辞めたいが辞められない”状況への対策: “辞めたいのに辞められない”という状況に直面した場合、退職の阻止に対する対策が必要です。法的には退職の意志は保護されており、会社はそれを妨げる事は出来ません。その為、退職の妨げに遭遇した場合でも、内容証明を送るなどして記録を作り、法的に有効な退職代行サービスを利用する事を考えましょう。
したがって、美容師を辞めたいと考えている場合、退職の理由を深掘りし、更に成功する転職の為にはどのような行動をとるべきか、転職成功の為の情報を得る事が重要です。
転職は情報戦であり、退職する前に必要な情報をどれだけ得られるかが転職の成功率を左右します。
これから本格的に退職を考え、行動を開始する際には、自分が望む職場が何なのかを探し、理想の転職先を見つける事が重要です。
まだ美容師を辞めたいと考えている段階の方は、まずは転職先の選定や自身のスキルをどのようにアピールするかを考えてみましょう。
美容師としての経験から何が得られ、何が不足していたのかを考え、自身のキャリアゴールを見つける為に、転職口コミサイトを参考にし、自分が望む働き方を面接でアピール出来るように努力しましょう。