『辞めたいのに有給休暇が取れない』
『退職届を受け取ってくれない』
『退職後に離職票を発行してくれない』
など辞めたいのに辞められず、このまま今の会社で働き続けると精神的に壊れそうなので何とか無事に退職する方法はないかとあなたは悩んでいるかもしれません。
ここでは実際に辞めたいのに辞められない状態から無事抜け出す事が出来た人の視点で、トラブルなく退職する方法についてストーリー形式で説明しております。
辞めたいのに有給休暇が取れないブラック企業の例
私は現在ブラック企業に勤めており、今すぐにでも辞めたいのだが、私の会社では辞めようとする社員に対し、退職を妨害してくる。
例えば転職するのに必須な有給休暇の取得は上司の許可が必要で当然許さない。だから転職活動に必要な時間なんて当然確保出来ないし、仮に1日休んだとすれば、
『君、今まで5営業日かかった仕事が、4営業日で終わったんだよね?だったら今後4営業日でシフトを組んでもいいよね?』
と、更に仕事を詰め込ん出来て、転職する時間を与えない。
このように私の会社は辞めるのに必要な事を徹底的に潰してくる。私の場合、色々と無知だったので上司の言葉を鵜呑みにし、半ば諦めていた時期があった。
しかし本来、会社を辞める事は誰でも出来る事であり、ただ具体的にどうやれば良いのか?ここでは私の経験談について述べてみたいと思う。
ブラック企業を辞めたい場合、辞めてから転職活動した方が良い
有給休暇を取らせない会社の場合、働きながら転職するのは至難の業。その為、退職してから転職活動をした方が簡単。
そんな退職してから転職活動をするなんて就職出来なかったらどうするの?と失敗したリスクを心配するかもしれません。
しかし退職後に転職する難しさというのは面接で
『なぜ在職中に転職しようと思わなかったの?』
という質問に答えられずに終わるパターンであり、今の会社をすぐ辞めた方が良い理由を述べられれば意外と転職しやすい。
事実、退職後、私が会社で受けた仕打ちを話すと『避難』目的の転職と捉えてくれて、その後は追及されず、普通の面接が行われた。
どんな事を言ったのかと言うと、例えば仮に
『なぜ転職先を決めてから退職しなかったの?』
と聞かれた場合、先ほどの有給休暇の点、更に休む度に仕事を増やされる話をし
『休んでも仕事に支障が出ないという事は有能な人材。だから有能な人材にはチャンスを』
と更に仕事を大量に渡して来る話をすると『なるほど確かに転職する為の時間の確保は難しいから、この人は退職後に転職しているんだな』と納得してくれる。
ただこれを聞くと
『折角仕事を貰っているのだから、成果を上げて、出世しようなんて思わなかったの?』
と、転職しづらい会社だと分かっても、仕事がある以上、それをチャンスだと思って頑張る事が出来たのでは?と考える面接官もいる。
だから『仕事がある』=『幸せ』ではない事を説明しないといけなくて、この手の質問をされた場合
『確かに仕事があるのは良い事なのですが、私の会社では評価はチーム制で、個人がいくら頑張ってもチーム全体の評価になってしまいます』
と努力が報われない事例を話せた方が良い。
要は私が仮にノルマを達成しても
お前のおかげで俺の給料が増えたよ。来月もこの調子で頑張るんだぞ。
と無理難題を押し付けてきた上司も報われてしまう。
このように仕事がある事に対し、逃げようと考えているのでは?と疑っている面接官がいる為、説得するのであれば会社の評価制度について触れ、報われない状態になっていると退職した方が良い例を述べた方が良い。
しかしこれを聞いても
『では会社の問題ではなく、その上司が問題という事かな?なら会社を辞めるのではなく部署異動すれば解決したのでは?』
と会社を辞めるリスクについて疑問視する面接官もいる。
例えば有給休暇を取ろうとすると
みんな頑張っているのに、何、貴様はサボろうとしているんだ?
など上司は言ってくるのだが、他のメンバーも
『あんたが休んだせいで仕事押し付けられた。この借りどうやって返すの!!』
と言ってくる為、仕事や責任の押し付け合いが職場で起こっている事を話した方が良い。
なぜ職場の雰囲気が悪い事を話した方が良いのか?それは面接官の立場からすると上司個人の問題と考えているのであれば部署異動した方が良いが、会社全体で問題が起こっているのであれば、部署異動しても意味がないと考える為、職場全体を悪くする何かを説明した方が良い。
私の場合は会社の評価制度、要はノルマを達成すれば給料はチーム全員増えるが逆にノルマが未達成であれば下がる(どちらかと言えば成功しても雀の涙程度の上がりで、ノルマ未達成の場合の減給が非常に大きい)ので上司からは恨まれ、損失を取り戻す為、更に仕事を渡され、職場の雰囲気が悪くなる事を話した。
つまり連帯責任である為、休んだり、また仕事が出来なかったりすると仕事が滞るから、チーム全員でお互いを監視し、抜け駆けしないようになっている。
そして最後には耐えられず、うつ病になったり、精神障害になったりする人もいる。普通の会社であれば過剰業務で人が倒れると再発防止を徹底するのかもしれないが、ウチの会社の場合
『あいつ、壊れちゃったから、別の人材を確保しないといけないね』
などと言って復職ではなく退職推奨をしてくる。つまり職場の雰囲気が改善される見込みがないと面接官は判断してくれるのだ。
このように退職後に転職活動をする納得いく説明として
など、3つの事象について説明出来れば『退職してから転職した方が良い企業』と面接官は見てくれて転職しやすくなる。
会社を辞めたいのに引継ぎ作業を妨害してくる場合
ただ会社を辞めたい場合、そのまま直ぐ退職出来るわけではない。その理由の1つとして、先程の有給休暇の件もそうだが、辞める以上、当然ながら引き継ぎ作業を行わないといけない。ただ残念なのは私の会社の場合、引継ぎ作業を妨害してくる点だ。
例えば
みんな忙しいのだから、忙しい中、時間を見つけて引継ぎ作業を済ませておけよ。
と相手の時間に配慮して実施するよう指示してくる。
そして実際に行動に移すと、引継ぎの人に声をかけても
『あー、〇〇くん、悪いんだけど、この仕事を先にやってくれないかな?』
など引き継ぎ作業に割って入ってくる。
だからいつまで経っても引継ぎ作業が終わらず、退職予定日になると
まだ引継ぎ作業済んでいないよね?なのに君、辞めていいと思ってるの?
と退職を阻止してくる。
まぁ、これは後々知ったのだが、仮に引継ぎ作業が終わってなくても、退職の意思表示をしてから2週間以上経っていれば誰でも退職出来る。
それ故、引継ぎが終わっていないからと言って辞める事が出来ないのは嘘であり、どちらかと言えば期日までに引継ぎ作業を終わらせなかった会社の責任になってくる。なので引継ぎ作業の妨害は何の意味も持たないのだと知っておこう。
会社を辞めたいのに社員証や健康保険証等を受け取ってくれない場合
ただ次に問題になってくるのは『会社への返却物』だ。
私は会社から名刺、会員証、健康保険証等を支給されており、退職時に返却しないといけない。しかし仮に退職する為にその貸与物を上司に渡そうとすると
『時間がないから後にしてくれる?』
と言って対応してくれない。そして退職日が近づくと
『まだ会社に返却すべきモノを返してないよね?』
と言って、いつまで経っても受け取ってくれない。
それ故に私は当初、これが返却出来なければ、退職出来ないのかな?と思っていたのだが、色々と調べてみると、退職後に郵送で送るなど、退職後に返却しても問題ないと知り、取り越し苦労だったと知る。
会社を辞めたいのに雇用保険被保険者証や源泉徴収票を渡してくれない場合
ただ次に問題だったのが『雇用保険被保険者証や源泉徴収票など受け取れない』問題である。
通常、自社の社員が退職する際、会社は次の転職先に必要な雇用保険被保険者証や源泉徴収票を社員に返却しないといけない。しかし私がお願いしても、私の会社の場合、その提出を絞ってくる。
事実、私の会社では過去、会社を辞めた人がいたのだが、
前に辞めた○○って奴いたよな。あいつが会社を裏切った分際で、『雇用保険被保険者証や源泉徴収票を早く出せ!』って言ってきやがった。まぁ、当然ながら『後でちゃんと返します』と言っていつまでも返さなかったよ。
そしたらあいつ、暫くして『お前のせいで失業保険受け取れねぇ!』とかぬかしてきやがったから『じゃあ、戻ってくる?』と返事してやったよ。ざまぁ、ねえぜ
と言っていたのを聞いた。
ブラック企業が社員を辞めさせない方法として、失業保険を受け取るのに必要な書類や次の転職先で提出すべき書類を渡さない方法があるのかと知り、当時の私は『この会社を辞める事が出来ないのでは?』と絶望していた。
ただネットなどで調べたところ、退職時に会社が提出すべき代物を返却しないのは違法であり、仮に会社が源泉徴収票を出さなかった場合、税務署で”源泉徴収票不交付の届出書”を提出すればその会社に指導が入る。
事実、その後だが、その退職した○○さんがその後、税務署に駆け込んだのか、上司が『あいつ税務署にチクりやがった』と愚痴っていたのを見たので長期的に見るとやはり国の専門機関に頼った方が良いようだ。
辞めたいのに退職届を受け取ってくれない場合
そして最後の難関は『退職届の提出』がある。
ちなみに私の会社では仮に退職届を提出した場合、受け取った上司はそれを皆の前で見せびらかし、
『こんな忙しい時期に辞めるなんて非常識にも程がある!』
と言って退職届を破ってくる。要はその社員に対してだけでなく、他の社員に対しての見せしめとして辞めさせない!とアピールしてくるのだ。
ただネットで調べたが退職届は内容証明郵便を使って会社に届ける事が出来る。
退職届を提出しても受理されないなんて話はよくあるが、郵便局で退職届を内容証明郵便で会社に送れば上司の許可関係なく退職届を提出した扱いになる。
だから仮に『退職届なんて受け取っていない』と会社が主張しても、郵便局に問い合わせれば分かる為、無駄なあがきなのである。
だから私自身、早速、内容証明で退職届を郵送したのだが、その考えが甘かった。
なんと会社は、その内容証明郵便の受け取りを拒否してきたのだ。
内容証明を通して退職届を出せば、無事退職出来ると思っていたのだが、郵送物自体を受け取り拒否する、こんな方法があるとは知らかった。
だから私自身、退職の意思を示してしまったので、次の来社時に嫌がらせされるのが目に見えている。だから何が何でも対策を取らないといけない。
辞めたいのに辞められない場合に必要な知識【まとめ】
このようにブラック企業を辞めたい場合
だから退職届の内容証明郵便が拒否されたので私は労働基準監督署に行き、退職届を受け取ってくれない事に対し、どうすれば良いのか相談した。
担当者の方に相談した結果、内容証明受け取りが拒否されても提出した事実があれば退職出来る事を知り、受け取りの有無は関係ない事を知れて事なきを得た。
このようにブラック企業を退職する事は正しい手続きと効力を知っていれば誰でも出来る為、問題ないのだ。
退職に必要な面倒な手続きをしてくる退職代行サービス
と退職するだけでもこれだけの妨害行為があり、その対策として内容証明郵便や労働基準監督署など様々な制度や相談窓口などについて知っておく必要がある。
私の場合、ただ退職届を出せば済むのかなと思っていたので、これだけ重労働だと知って唖然としている。おまけに私の場合、仮に知識があったとしても、退職の意思表示を伝える際、上司や同僚の圧力に負け、断れない場合だってありうる。
だから最近では退職したくても出来ない人に向け、退職を代わりにやってくれる退職代行サービスがあり、私がその退職代行ガーディアンと呼ばれる退職代行サービスを利用した時の話をしてみようと思う。
費用は29800円もかかるけど、先程のような会社への返却物、会社から受け取るべき書類などを確認してくれて、後日郵送で送るよう手配してくれる。上司や同僚と対面で退職の意志を伝えられない私からすると退職代行サービスは必須と言える。
そして私の場合、このサービスを利用する上で
など色々と質問され、私がちゃんと退職出来る状態なのか確認された。
結果、ブラック企業勤めだった私は当然、2週間分休みが残っており、出社せずに退職する事に成功した。
退職代行サービスの担当者曰く、有休を取らせない、退職届を内容証明で受け取らない、そして退職後に受け取るべき雇用保険被保険者証、源泉徴収票や離職票などを出してくれないなど被害に遭った場合、退職代行サービスを利用した方が良いと説明してくれた。
退職代行サービスは労働組合に所属している所だと、団体交渉権を持っており、会社は拒否出来ない。事実、退職代行サービスから『これから会社に退職の旨をお伝え致します』と連絡が着た後、1時間後に返事が来て『退職手続きが完了しました。離職票や源泉徴収票を後程お送りしていただくとの事です』と連絡が入った。あのブラック企業から1時間で退職手続きが完了するのは大変驚く。
ただ離職票や源泉徴収票が来ないのでは?と心配したのだが、案の定、送付されず、退職代行サービスに連絡した結果、ちゃんと必要書類が届いた。どうやら会社からの不当な対応も退職代行では対応してくれるとの事。これで上司や同僚に会わずに辞められる。
その為、上司に退職に伝えづらい、また退職後の手続きをしてくれるか心配なのであれば退職代行サービスを使うのも1つの手だろう。