『仕事ができなくて迷惑がかかる。辞めたい』
『仕事についていけない。うつになりそう』
『仕事できない。辞める事は逃げなのか?』
など自分の仕事ぶりがあまりにも悪く、自信をなくし、辞めたいと感じている人はいると思います。しかし仕事ができない事を理由に辞めるのも軽率すぎるし、次の職場で活躍出来る保証はない為、辞めたくても辞められない。その為、仕事についていけないこの現状をどのように打破すれば良いのか?その悩みを解決する事が読者の根本的な解決になると見ております。
なぜ仕事についていけないのか?転職が1つの解決へと繋がるのか?その疑問の解決策として、ここでは実際に同じような悩みを抱えているエンジニアが、仕事が出来ない原因と転職した方が良いと決めた事例について説明し、根本的な解決方法について説明したいと思います。
仕事についていけないITエンジニアの例
俺はSESで働いているエンジニアだ。ITエンジニアとして働いているが、正直なところ、あまり活躍していない。ITエンジニアの場合、Javaなどのプログラミング言語も勿論だが、SQLやLinux、挙句の果て、Gitやコマンドプロンプトなども覚える必要がある。俺は当初、Javaだけ覚えていれば良いと思っていたが、仕事を知れば知るほど覚える事が増え、覚えきれず、仕事についていけない。
1年、2年と勉強はしているが、プログラミング言語ってある一定期間過ぎるとバージョンアップしてしまい、様変わりしてしまう事がある。各プログラミングとの互換性にも問題があるし、俺は正直、Webアプリケーション開発におけるフロントやバックエンドなどの自分で考えて構築するスキルが身についていなかった。
そして能力不足は先輩達からの叱責を生む。「なんで出来ないんだ?」「いつになったら出来るんだ?」「遅れた分のしわ寄せが誰に来るか分かっているのか!?」など最早今ではテンプレとなった言葉も慣れ始めている。ストレス耐性が出来ているのは嬉しいが、それは逆に先輩達からの信用問題へと発展する。
見積もりの甘さ、バグの見逃し、同じ質問の繰り返し。正直、成長していない為、先輩達から要件定義などの上流工程に携わってほしくないと思われており、常に下流の単体テストの設計書作成や実施をさせられている。最早、失敗してもリカバリーがきくし、開発部分は少しやらせてもらえるけど、それはあくまでテスト中に修正が必要なバグを見つけた場合だけだ。
これによりスキルが身につかず、Excelによる画像の貼り付け作業を永遠と繰り返す仕事が定着してしまっている。それがまた1年、2年続くと、後輩に教える範囲が狭まってしまい、出来る後輩が自分に教えるなどという逆転現象が起こる。つまり俺は後輩に抜かされるほど、この仕事についていけてないという事だ。
自分はこの仕事に向いているのか?そんな風に考えてしまっている。実際、俺の近くにSESとして派遣された中年エンジニアがいる。この人はプログラミングは多少できるが、開発を任されるほどのスキルが身についていない。結果、俺と同様、テスト中心の仕事ばかりさせられ、転職したくても年齢の壁で転職できないそうだ。
やがて繁忙期が終わり、契約切れで別の派遣先に行かされる。その人の話によると常に炎上案件ばかり行かされて、テストばかりやらされるらしい。つまり誰でも出来る仕事ばかりやらされ、重宝されず、給料は常に低く、将来性がない。だからこそ、今のうちに将来に役立つスキルや経験などを身に着け、会社で必要とされる人材に成長しないといけない。
しかしどうやれば良いのか分からず、なぜ俺はこの仕事についていけないのか?その原因が全く分からなかった。
なぜ仕事についていけないのか?
仕事についていけない理由。その理由としてどのようにこの現場で必要なスキルを身に着ければ良いのか?その習得術を心得ていないからだと思う。
先輩達に聞いても「仕事をしているうちに覚えた」という返答しかない為、その人達は恐らく、仕事を覚える何かしらの方法を自然と身についているのだろう。しかし俺は身についていない。実際、成長は個人差が多く、組織の3割くらいの人数がしない為、才能や、小さい頃から鍛え上げられた習得術などがあるのだろう。
そして仕事についていけない理由のもう1つの理由としてモデルケースがない点だ。正直、IT開発は個人プレーの宝庫だ。出来る人が自分の仕事を画面内で行い、実際にどうやって仕事をしているのか見えない。時折、先輩達に仕事について質問するのだが、その際に原因調査の仕方としてショートカットキーや、または原因究明の為のGrepの仕方など、参考となる方法ばかり見せてくれる。
だから本来なら先輩達の隣でそのノウハウを垣間見るべきなのだが、開発チームとテストチームは席どころかフロアが違う。だから時折様子見に来る先輩達の苦言だけしか聞こえず、俺達は俺達の情報網で改善策を見つけるしかない。そして毎度失敗している。
参考となる事例がない、先輩達からは怒られるだけ、正直、自分の足りないモノを見つけるのに必要な環境ではない為、成長出来る見込みは少ない。
仕事についていけないのであれば転職すれば良いのでは?
こんな愚痴を聞くと「なら転職などして自分にあった職場に就けば良い」なんて言う人もいるかもしれないが、そんな簡単な話ではない。無論、不可能ではないと思うが、俺の仲間にも同じ理由で転職した仲間が3人いるのだが、SNSでのやり取りを見る限り、良い返事を貰っていない。
まず一人目だが、同じSESに転職してしまった例だ。当初は受託開発や自社開発をしているIT企業に就職しようとしたのだが「君は今の職場で何か開発した経験はあるかい?」と聞かれ、撃沈。正直、開発業務をさせてくれなかったから開発を行っている企業に転職しているのに、開発経験が問われてしまうのだ。まぁ、向こうも開発経験を積んでいる人でないと仕事についていけないと思っているのだから、当然と言えば当然か。しかしそれだとテストばかりやらされたテスターは開発業務に携われるチャンスがない、という事になり、要は俺や一人目のような奴にチャンスは来ないって事だ。
結局、一人目の仲間の場合、同じSESの企業に転職し、給料はちょっとだけ良くなったが、年収240万円から250万円になった程度だ。しかも話を聞く限り、退職金はないようだ。
そして二人目の話だが、彼の場合、IT業界ではなく、営業という異業種への転職をしたらしい。ITスキルを身に着けるのに見切りをつけ、営業という職種を希望したようだ。しかし異業種になったからと言って仕事が出来るわけではない。
彼の場合、お客さんとのコミュニケーションや上司との報連相は、まぁまぁ出来ているらしい。俺のように人と話すのが苦手だからITという道を選んだが、営業としてヒアリングや提案が出来ているのであれば、問題ないのではないか、と思っている。
ただ彼の話によると「営業はITエンジニアと違い、数が多いから代わりはいくらでもいる」と言っている。つまり失敗すると別の誰かに回されたり、人の出入りが激しい為、ジョブローテーションの関係で、自分の好きな商品や取引先を選べないと言っていた。SEの場合、Javaなど特定の言語で固定できたが、商品や場所、ならびに取引の担当者も直ぐ変わる関係上、スキルを積み重ねていけなと言っていた。仕事にはかろうじてついていけているようだが、正直、ついていけない仕事に就くのも時間の問題と吐露していた。
そして三人目だが、彼の場合、食品と異業種への転職だが、社内SEとして働いているらしい。分かりやすく言えば転職先では現在、ITシステムの導入に力を入れているが、ITの知識がない人達ばかりで、ITインフラを導入する事が出来る人材を求めていたらしい。
その結果、採用され、現在、Windowsの設定や、新システムの導入に必要な段取りなどとシステム開発会社のSEと一緒に相談して開発しているらしい。正直、今まで話した中で一番やりがいを感じそうな雰囲気が出ているかもしれないが、実際はシステム会社と上司の板挟みで理不尽な目に遭っているようだ。
どういう事かと言うと、システム会社の連中は開発に必要な環境が出来ていないと言ってくる。しかしその環境を作る為には上司の許可が必要なのだが、その上司がITについて詳しくなく、話が理解出来ず、正しい対応が出来ない。
結果、その三人目は上司に何度も説明し、しかし素人対応の為、当然、設定ミスや抜け漏れが起こる。そしてシステム会社から「出来ていない」と言われ、また対応に追われる。三人目の仲間はそんな伝達ゲームでうまくいかず、しかし責任は自分にある為、しわ寄せが自分に来ていると言っていた。つまり社内SEと業種を変えても、苦労する点があるという訳だ。
仕事についていけないのであれば、努力してスキルアップすれば良い?
とこのように働く場所を変えられても、良い形に回るとは限らない。というより話を聞く限り、上に行く為にはやっぱりスキルを身に着ける必要があるから、スキルアップを目指さないと話にならない事を痛感する。
だから現場のせいにせず、時間を作り、スキルアップを目指す形を取れば良いのだが、正直、俺の場合、うまくいかない。
その理由としてITエンジニアの場合、上に行く為には、お客様からの注文に対し、どのくらい期間で、どのくらい予算で作れるのか、その場で考えられるようにならないといけない。その為、経験を積む事が大優先なのだが、さっき話した通り、俺は様変わりする仕事についていけず、先輩からは見放され、テストしかやらせてくれない。お客様の要望通りに作る為のノウハウをなど身に着けられるわけがない。
では資格の勉強をすれば良いのか?それも違う。俺の職場にはJavaのGoldを取った人がいるのだが「この会社のPCスペックだと上手くいかない」と心が折れている。おまけにJavaのスペシャリストの場合、資格には載っていない便利技ばかり求められる為、力の入れどころを間違えた、とその人は言っていた。スキルアップと言っても色々とある為、身に着けるスキルを間違えると報われない現実がある事を知る。
このようにスキルアップに力をいれるにしても、学ぶスキルの選別に注意が必要で、俺の場合、それが分からない。結局、仕事でついていけない問題を克服する為にも経験が必要で、そしてその貴重な経験を積む為にも、スキルアップやモデルケースを得る必要がある。正直、それらを手に入れるのは今の会社では難しく、報われる企業への転職や資格の勉強など、運よくその手のチャンスに遭遇するしかない。
仕事についていけない場合の対処法
と、転職しようにも、スキルアップしようにもあまり現状を打破できる話が手に入らない。正直、明日からまた先輩達からネチネチと言われてしまうから、辞めたいのに辞められない状態が続く。一体どうすれば良いのか?
だから転職とまではいかないが、転職の一歩手前の活動を俺は今している。なぜ一歩手前か、転職するには時間もかかるし、そして成功する為に情報収集も必要だから、まずは何でも良いから行動する事から始めようと思っている。そして俺は色々と試したが、最終的に力を入れる事になったのが、退職者の口コミが載っている転職会議を見続ける事だった。
何でその転職サイト、特に退職者の口コミが載っているサイトを見続ける事が仕事についていけない問題解決に繋がるのか?その理由の1つとして『仕事についていけない原因が本当に自分にあるのか?』と疑うきっかけになったからだ。
試しにその口コミサイトで自分の会社の評価を見てみた。すると内容が『フロアが開発者とテスターで分かれており、開発スキルを学べる機会が少ない』『参考となるモデルケースが見えず、どのように仕事をすれば良いのか分からなかった』などと俺と同じような悩みを抱えている人がいる事に驚く。そしてそれは1つだけでなく、沢山あり、俺の悩みは俺特有の悩みではなく、会社全体に広がっている問題なのでは?と考えるようになった。
更に口コミの中にはこの会社を長年努めた人のコメントもあり、
上層部の人と話せる立場にいたのですが、上層部はシステムを開発する事しか考えてなく、顧客の要望より、システムを作る事がゴールになっていました。その為、目先の機能実装ばかり考え、部下に急に仕事をふるう事が増えていました。正直、これでは顧客の求めるシステム開発は難しく、社員は育たないと思ったので、会社に見切りをつけ辞めました
と書かれていた。
このように自分の勤めている会社の口コミを見てみると、自分というより、会社の労働環境が原因で仕事についていけない、という考えが芽生えてくる。確かに俺の今までの待遇を思い出す限り「これを〇日まで終わらせて」と曖昧な指示しかせず、納期が迫ってくると「なんで出来ないんだ?」とこれの繰り返しだった。俺は今まで「納期を守れない=ダメ社員」と考えていたが、もしかしたらその与えられた仕事はその納期で終わる物ではなかったのではないか?と自分ばかり責める事をやめるきっかけとなった。
気持ちが楽になるきっかけにもなったが、別の利点としてこれは転職の際にも役立つ。
俺は最終的に転職する事になったのだが、その際に退職理由を聞かれた際、
『会社が開発とテスターとフロア毎に分かれており、情報共有がされず、中々「なぜこの仕事をするのか?」質問できない状態でした』
と会社の職場環境を紐づけて話せる事も出来た。このように会社の職場環境についての情報を知ると、なぜ退職したのか言えるし、そして転職先としてどんな会社が良いのか言える。だから転職に成功する為にも、口コミサイトの情報をもとにアピールの仕方を身に着けていく手法も良いだろう。
こういう内容を見ると、先輩達から𠮟責もある意味流せるようになる。だからこんな会社を辞める為に俺はどんな事をしないといけないのか?考えるきっかけとして、口コミサイトの内容を土台にネット内容を見る事にしている。実際、前に紹介した社内SEとして転職した彼は目ぼしい会社を見つけ、そしてその会社が現在、システム導入を新しく行い、社内SEを募集している事を知り、応募したのがきっかけだ。だから良い会社を見つけたら、どのようにスキルなどをアピール、または磨けば良いのか?やる気を起こさせる良い理由づけになる。
だからもし仕事についていけない、と悩んでいるのであれば
・ 本当に仕事が出来ない原因は自分にあるのか?
・ 仕事が出来ないのであれば、転職などして良い環境に身を置くべきか?
などを考えた方が良いかもしれない。その為にも会社の境遇を知る上でも、まず転職の一歩手前の情報収集から始めてみるのが、1つの突破口になるかもしれない為、オススメする。